発達の遅れ・発達障害
当クリニックの
発達相談と診療
遠城寺式発達検査の実施

当クリニックではあいにく心理士がおらず詳しい検査は行えませんが、遠城寺式発達検査(4歳8ヶ月までのお子さまの運動、社会性、言語の発達を評価する検査)、注意欠如多動症障害・自閉スペクトラム症・HSC(Highly Sensitive Child:ひといちばい敏感な子ども)などの問診を行っています。
遠城寺式発達検査は、お子さまの成長を「移動運動・手の運動」「基本的習慣・対人関係」「発語・言語理解」という6つの領域からバランスよく確認できるのが特徴です。特別な器具を使わず、普段の遊びや生活の中での様子を伺いながら進める検査ですので、お子さまに大きな負担をかけることなく、今の発達のペースを多角的に把握することができます。
得意なことや少し苦手な部分を可視化することで、その子に合った具体的な接し方や、園・学校生活での適切なサポートの形を一緒に考えていくための大切な指標となります。
お子さまの特性に合った声かけや環境づくり

遠城寺式発達検査の結果や、日々の生活で保護者さまが感じていらっしゃる「困りごと」を丁寧に伺った上で、お子さまが持つ個性や特性を多面的に共有させていただきます。
発達の特性は一人ひとり異なり、一見「困った行動」に見えることも、実はその子なりの理由や感じ方の違いが隠れていることが少なくありません。今の発達段階や特性を正しく理解し、どのような言葉で伝えればお子さまに届きやすいのか、どのような環境を整えれば本来の力を発揮できるのかを、専門医の立場から一緒に考えていきましょう。
「どう接していいか分からない」という不安を「こうすれば大丈夫」という安心に変え、ご家庭や園・学校生活がお子さまにとって心地よい場所になるよう、具体的なアドバイスとあたたかなサポートを心がけてまいります。
発達障害の種類
1自閉症スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)
自閉スペクトラム症(ASD)は、自閉症やアスペルガー症候群、広汎性発達障害などが統合されてできた診断名です。
社会的コミュニケーションが苦手であったり、行動や興味が限定されている、感覚の過敏性や鈍感性などの特徴が挙げられます。
自閉スペクトラム症(ASD)の特徴
- 対人関係やコミュニケーションの難しさ
相手の気持ちを推し量ることや、場の空気を読むことが苦手で、言葉を文字通りに受け取ってしまったり、会話が一方通行になったりすることがあります。 - こだわりが強く、変化が苦手
特定の物事やルールに対して強いこだわりを持ち、毎日のルーティンが変わることに対して強い不安やパニックを感じることがあります。
2注意欠如多動症(ADHD:Attention-Deficit Hyperactivity Disorder)
注意欠如多動症(ADHD)は、診断名の通り「集中力がない、不注意など(注意欠如)」と、「じっとしていられない、思いつくまま行動してしまうなど(多動性)」の症状が、年齢あるいは発達に不相応に見られる障害です。症状のあらわれ方は人によって異なり、注意欠如と多動性の症状が混合して存在する場合と、どちらかに偏ってみられる場合があります。
注意欠如多動症(ADHD)の特徴
- 不注意(集中力が続かない)
なくし物・忘れ物が多かったり、ぼーっとしていて話を聞き逃したりすることがあります。また、身の回りの整理整頓が苦手な傾向もよく見られます。 - 多動性・衝動性(じっとしていられない)
授業中に席を立ってしまったり、順番を待つのが難しかったりします。思いついたことをすぐに行動に移してしまうなどの特徴があります。
3限局性学習症(学習障害)(SLD:Specific Learning Disorder)
学習障害(LD)は、知的発達に遅れはないものの読み書きや計算など特定の能力に困難が生じる発達障害を指します。特定の分野を除けば、全体的な発達の遅れは見られないため診断が難しい障害でもあります。
限局性学習症(学習障害)(SLD)の特徴
- 特定の分野(読む・書く・計算する)の極端な苦手さ
全般的な知的発達には遅れがないものの、「文章を読むのが極端に遅い」「文字や文章を書くのが極端に苦手」「計算が極端に苦手」など、特定の学習だけが他に比べて著しい困難を示します。 - 「努力不足」と誤解されやすい不自然なつまずき
本人は一生懸命取り組んでいても、脳の情報の処理の仕方に偏りがあるため、特定の課題だけがどうしてもこなせないという特徴があります。
療育施設・専門医療機関への
ご紹介

当クリニックには発達障害専門の医師はおりませんが、地域のお子さまたちが必要なサポートを受けられるよう、橋渡しの役割を大切にしています。
診察や問診の結果、より専門的な評価や療育プログラムが必要と判断した場合には、速やかに地域の療育施設や専門医療機関をご紹介いたします。療育施設に通うための医師意見書や専門医療機関への診療情報提供書は当クリニックで記載することができます。他機関と密に連携を図ることで、クリニックと専門施設の両面から、お子さまの発達を多角的に支援できる体制を整えています。
また、療育や環境調整を行っても生活に大きな支障が残る場合には、症状を緩和し、お子さまが自信を持って楽しく社会の中で過ごせるようお薬を用いた治療(薬物療法)を検討することもあります。専門機関での療育やお薬の併用など、お子さまにとって今何がベストな選択肢なのかを、ご家族と一緒に丁寧に考えてまいります。
